【少年のアビス(1巻~2巻)感想】この世界観、個人の深い闇の部分の心理描写が凄いとか、色んな口コミがあるけど、コレは読み進めると心が沈んでいく・・・
少年のアビス(1巻~2巻)感想(少しネタバレあり)
峰浪りょう
この独特な世界観は、初めてだなと思ったのが『少年のアビス』です。もうストーリー全体が暗いわけ!ストーリーとしては、将来の夢など何にもない”ただ、日々を時間が過ぎていくごとき過ごしている”ような感じの令児を中心としたヒューマンドラマって感じ!もう、登場人物みんなが心に闇を抱えていて、傷をなめ合うというか、なんかウツになりそうな感じすらする内容なわけ!
ただね、凄く暗いストーリーなのに口コミや感想などでは、自分が思っていた以上に評価が高いんだよね!この陰鬱な世界観に引き込まれるなんて声が結構あるわけ!
ただ、令児に関しては、元アイドルのナギと出会ったことで変わるかと思ったけど、あまり変わらなかった感じだね!とにかく、令児の場合、家の環境が悪いよね!お気に入りの弁当が無いと家を壊すらしい引きこもりの兄、痴呆症気味な祖母の介護をする母なんか疲れまくりだし、それに友達の玄とかね!田舎の幼馴染って、その上下関係がずっと続くよね!そんなのが嫌でみんな離れていくのかなと思ったりする。まあ、自分もみんながいく高校に行かなかったのも、それが1つあるしね!
また、ナギって結婚してるんだよね!その旦那が令児の母親と同級生だし!もう色んな人が色んな所で関わり合いをもっていくんだけど、みんな心の闇があるんだよね!
担任の柴ちゃん先生も心に闇を抱えていたしね!田舎の先生って、ずっとそのままで年を取って未婚のまま過ごすこともあるのかなと、つい思ってしまった。しかも、禁断の関係になるし!
そういえば、本作の世界観って『惡の華(押見修造)』に似ている気がする。田舎が舞台ってのと、心の闇みたいなものがリンクしちゃうんだよね。こういった作品は、あまり読み進めたくないんだけど、でも闇に沈んでいく人間ドラマの部分に引き込まれてしまったりする!