【生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと(1巻)感想】不快感全開なんだけど、これ奥が深いよ!タイムスリップサスペンスだよ!
生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと(1巻)感想(少しネタバレあり)
永瀬ようすけ
冴えないオッサンが過去(小学生のころ)にタイムスリップして、やり直すはずの2度目の人生で大罪をおかしちゃうのが『生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと』です。これね、タイトルから察するに、主人公の向井和也(救いようのないクズ全開な男)が過去にタイムスリップして、大好きな保田杏奈のことを守ってあげることを意識しちゃうけど、全然違います!
過去にタイムスリップしても和也は、まじで救いようのないクズでした!物語のスタートは、小学生にタイムスリップして、体育倉庫で和也が杏奈を襲っているシーンから!これだけでも衝撃的だよね!どんなストーリーになるんだよって感じ!
そして本編スタート!
32歳の無職・向井和也(漫画家志望)は、結婚したばかりの小杉京太と保田杏奈に呼び出され、子供ができたことを報告される!喜ぶ和也だが、どうも性格が極端に歪んでいるから、素直に喜べない気持ちもあるみたい!だって、和也は杏奈のことが好きだったから!また、今よりも小学生の頃がもっと可愛かったと思っているから!
そして2人の結婚&妊娠の報告を受けた帰り道、気が付いたら昔通っていた小学校の前!懐かしさのあまり、夜の校舎に忍び込み教室に入ると、かつて杏奈が座っていた席に女子の体操着があり、ニオイをかいでしまう!そこに現れた警備員に追いかけられ、屋上から転落して、気が付くと過去にタイムスリップしているという流れ!
そこから和也は、杏奈のためにイイことをするのかと思ったら、全然違って自分のモノにしようと色いろ画策するわけ!パンツ見せてよとか、さすがクズすぎます、和也さん!
まあ、不憫なのが郁美かもしれない!郁美は、多少なりとも和也に気がある素振りを見せているからね!小学生の頃って、こんなささやかな”気のある素振り”を何気なくしちゃっているんだろうね!自分の小学生の頃は、どうだったか?結構悩んでしまう!
まあ、SFサスペンスものの本作ですが、和也のゲスっぷりを抜かすと、テンポよく話が進んでいくので読みやすい!まあ結末は、スッキリといった気持にはならなさそうな感じ!
これを読んでいると、未来日記とか無邪気の楽園みたいなシチュが楽しめたりする!