【ウォーキング・デッド(1巻~2巻)感想】ゾンビが蔓延した世界で生き残った人たちの人間関係や心情描写が凄く凝っている!明日をも知れぬ世界で生きるってことって・・・

ミステリー・ホラー

ウォーキング・デッド(1巻~2巻)感想(少しネタバレあり)
ロバート・カークマン

ウォーキング・デッド(1巻~2巻)感想

ゾンビ漫画といえば必ず名前が挙がるのが『ウォーキング・デッド』です。そもそもゾンビ系の漫画って、『襲い掛かるゾンビと戦い、生き延びる!』的なストーリー展開が多いですよね。でもウォーキング・デッドの場合は、ゾンビトン戦闘シーンはもちろんあるんですが、ゾンビが蔓延る世界で見知らぬ者同士が集まり、生き残る、その中での人間関係をメインにした心理描写に重きを置いているってのが特徴といえます。

よく、ドラマ版との違いを指摘されるのが、物語の展開が違うとかありますが、自分の場合、ドラマ版は1話しか見たことが無いのでよくわかりません。ただ、コミック版(いわゆる原作)のウォーキング・デッドは、複雑な人間関係や、葛藤などをメインにしている気がします。だから、文字数も多いわけです!

単純にゾンビと戦うストーリーの方が読みやすさがありそうですが、心理描写に関わる文字数が多いので、読むのが大変というのはあります。でも読み進めていくうちにハマっていくんですよね!

例えば、1巻などはシェーンが不慮の事故(?)でカール(リックとローリの息子)がシェーンを撃っちゃうわけ!といっても、ゾンビ世界ではリックとシェーンの友情なんて吹っ飛んじゃう訳!そもそも、ゾンビが蔓延した時点では、リックは病院だったんだよね!当然、妻のローリにしたら、ゾンビが蔓延したこの世界でリックは既に死んでいると思っていたわけ!もしくは、もう2度と会えないと思っていたフシがあるね。だからシェーンが言いよってきた時に心の隙間を埋める意味も含めてカラダを許してしまうんだよね!

結果、妊娠しちゃうわけだけど!そして、シェーンにしたらこの世界でローリと生きていく覚悟みたいなものを決めたのかもしれないね!そんな時に戻ってきたのが、まさかの”かつての”親友リック!シェーンにしたら”何で戻ってきたんだよ!”ってのが本音なんだよね!それで見回りがてらに、みんなから離れた時にリックを殺してしまおうと思ってしまったわけ!そして大好きなパパに銃口を向けるシェーンに対して、思わず撃ってしまったんだよね!

なんか不幸の連鎖って感じ!でもここで一番の見どころは、ささやかなシェーンの葬儀の時、ローリがシェーンの墓に”ゲス野郎”といって唾を吐くシーンだね!しかも、この時点ではリックはローリの妊娠を知らないわけ!

なんかもう、ドロドロの昼ドラ状態だよね!ゾンビが蔓延している世界だけど・・・リックにしたら親友を亡くした悲しみと、さらにその親友の子供を妻が授かっていた不幸!
もう、不幸の追い打ち!ゾンビ漫画なんだけど、こんなドロドロな昼ドラ真っ青の人間関係を垣間見ることができるのが、コミック版のウォーキング・デッドの魅力かもしれない!

そして2巻の見どころは、リックが『おれたちが生きた屍(ウォーキング・デッド)なんだよ』と言ったシーンだね!このいかれた世界で、時に分の悪い役を買ってきたリックだったけど、こんな世界の中でも常識的に考える人っているよね!もちろん平時な世界ならそれでもいいけど、ゾンビが蔓延したイカレタ世界で常識だけで生き抜こうとするのは、愚かなことかもしれない。

トラブル時に手を汚さない人には、余計なことを言わないで欲しいとも思ってしまう。まあ、リックの行動も”それでよかったの?”と思える部分はあったけどね・・・例えば、アレンが噛まれたとき、生き延びらせることを前提にした結果、脚を切ってしまったよね!切れば確かにゾンビにはならないかもしれないけど、それ以上の苦しみはある!それを考えるなら、”見捨てる”という選択肢も出てくる!でもリックには、見捨てられなかったんだよね。難しい状況だよね!

ウォーキング・デッドは、色んなことを考えさせられるね!

あと2巻なら総督の存在も欠かせないね!コイツは、純粋にクズなんだけど、この部分のストーリーも見入ってしまうよ!