【スパイの妻(上巻)感想】太平洋戦争目前の1940年を舞台にした本作!一組の夫婦が運命に巻き込まれるサスペンスに胸熱!実話ベースかと思ったら、そうじゃないらしいけど、コレは興奮する!
スパイの妻(1巻)感想(少しネタバレあり)
原案:濱口竜介・野原位・黒沢清、柿崎正澄
思わず実話ベースの漫画かと思ったのが『スパイの妻』です。ストーリーとしては、太平洋戦争目前の1940年の日本が舞台!貿易商の夫とその妻が運命に飲み込まれる様を描いた作品です。最初は、実話ベースなのかと思うほど、リアリティがあるのがポイント!色んなインタビューなんかを調べてみると、実話じゃないけど、その当時の歴史的事実は踏まえているので、実話と思ってしまうようなテイストに仕上がっているわけ!
貿易商の夫が満州に渡り、そこで驚愕の事実を知ることになる。そして同行した1人が貿易会社を辞めてしまい、執筆活動に励むことになるんだけど、実は違うんだよね!満州で調べてきたものを翻訳していたわけ!
夫の不可解な行動に最初は何も感じていなかった妻だけど、何か不安になってしまい、自分で色々調べていくと、夫が隠していたことが何なのかを知ってしまうんだよね!そこで妻がウルトラC級の行動に出るわけだけど、その結果いろんな歯車が狂いだしていくという展開!
もう時代背景の描写とか凄いリアルなわけ!当時、洋服を着るということ!洋酒を飲むということ!などなど!貿易商だから仕方ない部分はあるとして、自分たちが当たり前と思っていることが、他の大多数の国民にはそうは見えない、国が違う方法に舵取りしていく様ってのをすごく感じる!当時はこんな感じだったのかなと思ってしまう!
これね、『太平洋戦争突入のキッカケがコレなんです!』と言われれば、納得してしまうほどイイ出来なわけ!映画化もされているけど、それは見ていないんだよね!大体ストーリーは同じだと思うけど!このサスペンスは、ハラハラ・ドキドキする!